「E-M1X」開封の儀。“覚悟”のフラッグシップモデルから垣間見えるマイクロフォーサーズの可能性
先日購入したカメラの本命、オリンパス「OM-D E-M1X」を開封しました!
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今年の2月に発売されたオリンパスが送る新たなフラッグシップモデルですね。
センサーサイズがフルサイズのおよそ半分のマイクロフォーサーズで小さいくせにデカイだとか重いだとか一部のカメラファンから色々と難癖もついたカメラなんですが、パッケージングからしてまごうことなきフラッグシップモデルなんだなぁ…というのがヒシヒシと伝わってきました。
パッケージ
本体
写真以外にもカードスロットの開閉がわざわざレバー式だったり、電池は一眼レフ一桁機みたいに2個搭載して差し込むボックス型だったりと、フラッグシップカメラらしい仕様が満載でした。
そういえばSDカードを差し込む時の面が初代E-M1から変わっていたんですけど、これはE-M1 Mk2から?
別にだからなんだって話なんですけど、なんとなくラベルがこっちを向いている方が違和感がなくて、変なところで好感度がさらに上がっていました(笑)。
サイズチェック
E-M1Xって、キヤノンEOS RやRP、ニコンZ6、ソニーα7シリーズとは違って完全にプロに向けたカメラなんですよね。プロの要望に応えるために必要なことはサイズの小ささではなく「信頼性」。各部の仕様や持った時の頼もしさはまさにプロ機と呼ぶに相応しいもので、それをこのサイズで実現させていることは素直にすごいことだと思いました。
そもそもこういったカメラに携帯性って必要なんでしょうか?
先日カメラを触ったこともない子のカメラの買い物に付き合ったんですけど、その時の要望はとにかく“デカイ”こと。
用途はメーカーイベントの取材。僕は細かいことはほぼ聞くことなく即座にキヤノンの一眼レフを薦めて速攻で買い物が終了したのですが(笑)確かに、取材の時には正直小さいカメラは向かないんですよね。
歩き回る分小さい方が便利なのは確か。だけど、取材されている側からすれば、高性能かもしれないけど小さいカメラで撮られるよりも、とにかく大きいカメラの方が喜ばれます。
人撮りにしてもそうですよね。撮影会に行ってスマホカメラを取り出されたらモデルさんはかなりショックを受けると思います。
E-M1Xはまさにそういった用途のためのカメラなんで、サイズのことを問うこと自体がナンセンスといっても過言ではないです。それでいうなら、そういう用途のカメラの中では大きすぎずコンパクトにまとめられているE-M1Xはかなりできたカメラだと言えます。
ミラーレス機が台頭してきて高性能に加えてコンパクトさを重視する声が高まって、各社がそれに対応した新製品を投入していますけど、特にフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラはボディーは小さいけどレンズが一眼レフのものとほとんど変わらないから、結果デカイし重たいんですよね(笑)。
上のDfとの比較を見るとわかると思うんですけど、E-M1XとDfではボディのサイズ感はほとんど変わらないか高さがある分E-M1Xの方が大きいくらいですが、全体的に見るとE-M1Xの方が小さいんです。まさにレンズのサイズがそうさせているのが明らか。
ちなみにE-M1Xに付いているレンズは12-40 f2.8。フルサイズ換算だと24-80 F2.8に相当するので、スペック的にはほとんど変わらないし、望遠側はタムロンの24-70に比べてむしろ少し長め。
それを新品でも8万円程度で買えちゃうんだからすごいですよね? フルサイズだったらサードパーティーのものでも10万超えてきて、純正レンズだったらその倍はしますよね。
確かにセンサーサイズって重要だし僕も一眼レフはフルサイズ機を使っています。
画質の向上に頭打ち感があるマイクロフォーサーズ1本でやっていくと決めたオリンパスの未来を憂う人も多いですが、僕はそんなオリンパスの覚悟が形作ったようなE-M1Xからは明るい未来が少し見えた気がします。これから始まるミラーレスシーンにおいてマイクロフォーサーズシステムがカメラとして現状最もバランスが良く、その最たる機種という立ち位置のカメラがE-M1Xなんです。
…とはいえ、今後レンズにブレイクスルーが起こってマイクロフォーサーズと同じようなバランスのフルサイズ機を出すメーカーが出てきたらわからないですが(笑)、画素数とか瞳AFとかの機能面にばかり注力している今みたいな状況が続けばオリンパスは安泰なんじゃないかなぁと個人的には思っています。
ソニーがα7R4に6000万画素超えのセンサーを搭載させて、もはやメーカーもユーザーもこのスペック戦争に対して何が何やらわけがわからなくなっている感があるので、その反動で「マイクロフォーサーズって実はいいんじゃない!?」って気づいてくれる人が増えたら面白いんですけどねぇ…。