にわかから始まる趣味のススメ

にわかに“面白かった”ことを写真とともにお届けしていきます。

艦船模型を気持ちよく作りたいなら、結果にコミットする高いピンセットを手に入れておこう

本業の忙しさにかまけて久々のブログになっちゃいました。

今月末発売の「月刊ホビージャパン」および「ホビージャパンエクストラ」の最新刊をゴリゴリ作っていたのでどうぞよろしくお願いします。

発売したら何かしらブログにしようと思いますので何とぞ。

 

そんな「月刊ホビージャパン」の先月リリースされた7月号で急遽行った特別企画「心を豊かにする在宅モデリング」(だっけ? 違うかもしれない)内の、違うジャンルに挑戦するならこのキットがオススメですよ〜っていうコーナーでタミヤさんの「1/700 島風」を紹介したんですね。ただ、これは僕ではなく別のライターさんが紹介していたオススメキットだったので、実際どんなもんなのかと作ってみました。

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▲艦船模型ですね。「島風」は『艦隊これくしょん〜艦これ』の影響もあっておそらく日本で一番有名な駆逐艦になっていると思います。人気に一番火がついていた頃はかなり前のキットしかなかったんですが、しばらくして新キットがリリースされました。それがこれ

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▲メインのパーツはこれだけ。ランナー2枚。小さな駆逐艦ならこんなもんなのかな

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▲小さいパーツまで造形に富んでいて高い完成度を予感させます

とまあ月並みな感想しか出てこないんですが、というのも僕自身、艦船模型自体あまり得意ではないというか、人生で一度も塗装して完成させたことはないです。組んだことはちょこちょこあるんですが。

そんな僕がタミヤ島風を組んでみて「これは良い!」と思えば、特別企画の記事の信憑性も高まるというもの、ですよね?

 

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▲一発目から洗礼というか、プラモデル用接着剤“意外”を使えという指示。艦船模型では当たり前の重りを入れろって指示ですね

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▲合成ゴム用の接着剤なんて持ってないっつーの! で終わりたいところですけど、無くてもなんとかなります。両面テープでくっつけちゃいましょう。結局船体パーツで挟んじゃうんで問題ありません

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▲貼り付けられました。あとは説明書通りにパーツを取り付けていくだけ

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▲パーツの取り付けは接着剤必須です。サラサラした流し込みタイプか、ねっとりした通常のやつをパーツによって使い分けましょう

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▲艦船模型はあっという間にそれっぽい形になるのが楽しいポイント

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▲ひたすらパーツを取り付けて…

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▲はい、組み立て完了!

簡単でしょ? って言いたいところですが、組み立て自体はちょっと難易度高めなのかな。

ランナー2枚に対してパーツ数が小さく多め。それのおかげで解像度の高い完成状態を実現しているとも言えるんですが、やっぱりパーツが細かいと切り出しも慎重になりますし、そんなパーツを落としたとなれば探すのもひと苦労。

 

また、「ガンプラ」などのキャラクターキットは接着剤を使わないスナップフィットなので、最小限のパーツ/工具・マテリアルの持ち替えはしつつも基本的には手で持ちながら組み立てられるとおもいますが、艦船模型や戦車模型も比較的にそうで、完成が近づけば近づくほど細かく繊細なパーツが本体にくっついて手に持ちづらくなってきます。

取り回しが悪いと自然とパーツの紛失にも繋がっちゃいますね。

 

逆に言えばそれさえクリアすればタミヤ 1/700 島風は特別難しいことはなく、難易度と出来映えのバランスが取れた優れたキットだと思います。

 

そうした取り回しの悪さを解消するためには、模型本体を極力手に持たない製作環境づくりが一つ。本体を何かに固定して持ち手をつけるとか、広めの製作スペースの確保、楽な姿勢を維持できることも重要ですね。

 

そしてもう一つが「良いピンセット」を持つことにあると考えます。

 

nippper.com

▲最近注目されているサイト「nippper」でもその重要性が語られています

 

このブログを読んでいる模型を作る人は、どんなピンセットをお持ちですか?

工具大好きマンの僕からすると1000円以下のものは問題外。パーツを即座に飛ばして二度と艦船模型を作ることはなくなるでしょう。「いやパーツなんて飛ばさないよ」って思ったアナタは、アナタが持つピンセットの性能を補う技術が高いだけです。

模型ファンの間で評価の高い「タミヤ 精密ピンセット」でもまあ…及第点といったところでしょうか。

 

小さいパーツの取り付け、シールやデカールの貼り付けなど、失敗が許されない場面で登場する機会の多い超重要工具「ピンセット」。その割に、模型用工具として広く展開されているもののほとんどが今の高精細キットには大して対応できていないというのが現実なんですよね。

 

良いピンセットは必ず結果に応えてくれる

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こちらは僕がプライベートで使っているピンセット「ENGINEER PTN-01」です。

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▲使い込んでいて汚れが目立つ

ENGINEERさんのピンセットはピンキリいろいろありますが、このPTN-01は大体3000円くらいのものです。高っ! って思った人、極論工具は高ければ高いほど良いです。

「高いものにはそれなりの理由がある」。昔会社の先輩から教わったこの言葉は、ピンセットにこそ当てはまるものだと思っています。

 

ピンセットを選ぶ基準としては先端の精度とその強度。落としても地面に突き刺さるくらいが最高です。

このピンセットを故意に落として刺したことはないですが、何度か手から転げ落ちても先端が曲がってダメになったことは一切ないです。昔千円ちょっとのピンセットを使っていた時は一撃でダメになりました。

 

あと、このピンセットはチタン製なんですね。チタン製の良いところは、よくあるステンレス製に比べて軽いことはもちろん、頑丈で磁力を極めて帯びづらいというのも大きな利点と言えます。

基本プラスチックを掴むのに磁力って関係ないかと思いきや、特にスケール模型においては小さなビスを扱うこともしばしば。そんな時に磁力を帯びたピンセットを使うとめちゃくちゃウザいので重宝します。

かといって、模型でもよく使われる強力なネオジム磁石を掴んでOKかはなんともいえないので、磁力を帯びても良いピンセットを別に用意した方が良いでしょう。

 

ピンセットといえば時計技師さんも使っていると言われる「デュモン(デュモント)」もオススメ。これも3000円〜5000円くらいの高めのものになりますが使い心地がかなり良いです。

仕事ではデュモンを使っています。模型作例の修理といった極めて重要な場面で使うものなので半端なものは使えません。

まあ使っているの僕だけですけど。

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▲良いピンセットを使えばこんな撮影も楽々行えます

ピンセット侮るなかれ、です。悪いピンセットを使って絶望したことはしばしば。小さいパーツを飛ばして地べたを這いずり回った経験、模型を作っている人であれば必ず経験していると思います。

 

良いピンセットを使えば必ずパーツを飛ばさないとは言い切れませんが、確実にその確率は減るはず。

 

模型用工具でお金をかけるべきはピンセット。保証します。

 

 

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