平成→令和へ。バイクのこと。盗難のこと。
僕はライダーです。バイク歴は15年くらいでしょうか。
最初に乗ったバイクはヤマハSR400。ビッグスクーターブーム真っ盛りの中、不変のデザインがカッコよくて選びました。
ただキック始動が辛くて車検の前に次のバイクへ。
次のバイクはホンダ CB400F。会話だけだとよく旧車のCB400Four、いわゆる“ヨンフォア”と間違えられていちいち面倒なバイク(笑)。サイレンサー4本出しとオールドスタイルがカッコよくて選びました。ホンダらしい修理いらずなバイクでした。
今では高額なバイクになっているみたいです。
売ったとき3万円と叩かれて、市場を知らない僕はあっさり売ってしまって…もったいないことをしたなぁ…と今でも覚えてます。
引っ越しを機に、車検のないバイクにしようと思って選んだのがホンダGB250クラブマン。400cc→250ccと落としたんですが、6速まであってパワー不足を感じさせないいいバイクでした。
…平成最後のブログということで、バイク遍歴をツラツラ書いてみているんですけど、バイク歴15年とか言いながら、そのうちの10年くらいはとてもバイク好きとは言えないような感じでした。
洗車はしたことがない、メンテは基本的にバイク屋まかせ、屋外置いているのにも関わらずバイクにカバーなんてかけたこともない。バイクの仕組みなんてもちろんさっぱり。おかげでバイクは錆だらけ。
でもバイクにはずっと乗っていたんですよね。約15年途切れることなく。
大人になって、東京に住んで、車を所有するにはハードルが高くて、でもバイクなら…? みたいな。足がわりと自家用車を持つというステータスのためだけに乗っていた気がします。
そんなバイク趣味(?)を10年ほど続けてたあるとき、YouTubeでとある動画に出会ったんです。
バイクファンならお馴染み、バイク屋さんでユーチューバーでもあるホワイトベースの二宮祥平さんの動画でした。
お店で販売している中古バイクの紹介は、エピソードや裏話などを交えながら行われていて非常に参考になりましたし、何より洗車などのメンテに関する動画。これが僕のバイク人生の一番の転機になりました。
カバーをかけずに放置していたサビて汚れたGB250クラブマンを、動画に紹介されている方法で洗車してみると、すごく綺麗になったんです。
洗車の方法が特別というわけではないんです。ごく一般的。
だけど、洗車をしてみようという気にさせてくれたんですよね。
それからバイクに対する気持ちがガラリと変わりました。
バイクにはカバーをかけて気になったらすぐ洗車。会社の同僚からも「バイク綺麗になったよね」って言われて。
そうなると不思議とバイクへの愛着も強まるんですよね。そしてバイクにもっと興味が湧いてきて色々勉強して。
今ではバイク模型の記事を担当するようになって、「ホビージャパンエクストラ」では2回もバイクの特集を行い、ホワイトベースの二宮祥平さんとの仕事も実現させました。
そんな二宮さんの動画で新たなバイク人生をスタートしていた矢先にとある出来事がありました。
盗難です。
忘れもしない代休を取った月曜日。その日はソロツーリングの予定でした。
行き先は奥多摩方面。朝10時から出発する予定でした。
荷物を用意して駐車場に行ったら、無いんですよね。前日綺麗にしたGB250クラブマンが。
最初何が起こっているのか分かんなくて、管理会社が間違えて持っていった? とか思って電話とかして。段々とことの重大さに気づき始めて、警察へ。
交番へ行って届けを出そうとしても、なかなかスムーズにしてもらえなくて交番をハシゴする羽目になったり、届けに印鑑を一箇所貰うの忘れていたから、印鑑持ってもう一回交番に来いとか言われて。
片道徒歩20分ですよ。
向こうが忘れていたにも関わらず、僕が行くんだ…と。
またその時の警察官の態度が非常に気に触るもので、届けの対応してくれた人が1回退職して戻ってきた人? っぽくてもうお爺さんに近いベテランの方なのに、その方に対して若い警官が挨拶一つ返さない。明らかにリスペクトのない対応をしていたんです。
ソロツーリングのために取った代休が、バイク盗難によって一日悲しく不快な出来事に一変したのでした。
このことがきっかけに大型バイク乗りにはなったんですが、総合的にはマイナスになったことの方が多いですね。
盗難のことは今でもトラウマとして自分の中に深く刻まれています。
twitterなどでバイク盗難のツイートをみるたびに当時のことを思い出しますし、バイクを停めているところに人の気配がすれば様子を見たり。
盗難の恐怖がいつも自分のそばにあります。
結局盗まれたGB250クラブマンは程なく見つかって、戻ってきたんです。
持ってきた警察が
「いや〜良かったですね戻ってきて」
ってニコニコして答えてきたんです。
GBクラブマンはハンドルロックが壊されて、配線が切られて、液もれしてて、メーターは結露してて、無残な姿になっていました。
「何が良かったんですか!? これ、誰が直してくれるんですか!?」
そこからは警察に盗難届けのこと、若い警察官の態度など、これまでの不満をめちゃくちゃぶつけました。
結局盗んだ犯人は見つけてくれません。その時は捕まえたら連絡しますと言ってましたがもちろん連絡はいまだにありません。
よくバイクを盗まれた人に対して、セキュリティーの甘さを咎める人が多いんですけど、そもそも盗む奴が悪いってことを忘れて欲しくないです。
鍵が刺さったままでも、エンジンがかかっててヘルメットが用意されていたとしても、勝手にバイクに乗っていいなんて道理はありませんよね。
バイクって妙に軽く考えられるからとても遺憾です。価格だって車と対して変わらないのに。バイクに限る話じゃないかもですけど、やっぱりバイクってライダーにとって特別な乗り物なんですよね。盗まれたら体の一部を持っていかれるような感覚です。
バイク盗難はホントに罪深いです。
これから新元号がスタートしますけど、バイク盗難が減っていくこと、また盗まれた人への配慮ももう少し改善してくれたら嬉しいなと思っています。
最初の写真はそんな盗難にあったGB250クラブマンを売りに出した時の写真です。
大型バイクと2台体制にしようか迷ったんですが、結局売却することにしました。
トラックに積まれた時
「あ、写真撮ってもいいですか?」
と撮ったのがこの1枚。
もう売ると決めて手続きも終わってもう自分のバイクではなくなっているんだけど、この瞬間はやっぱり名残惜しい…。
バイクってそういう存在なんですよね