アクアリウムでミイラ取りがミイラになりかける日
今日の仕事終わり、なんか最近気になるものとかないの? という問いに後輩が
「最近水槽が気になっていて…」
と答えるもんだから、私の隣に座っている先輩と私が途端にざわつきだしたのです。
先輩は高校時代からアクアリウムを嗜み、私はそんな先輩に引き込まれてアクアリウムの世界に足を踏み入れた人間なんです。
「アクアリウム」ってどんなイメージを持たれていますか?
よく聞かれるのが「水換え大変じゃない?」とか「音うるさくない?」とか
「金魚飼ってんの?」 とか。
全部当てはまらないですよね(笑)。
自分でやってみて知ったことなんですが、俗にいう「ネイチャーアクアリウム」と呼ばれる土入れて水草植えて環境整えるタイプのアクアリウムだと、こなれてくれば水替えは1ヶ月の1回、しかも1/3とか(個人差はあります)、音は耳を澄ませば気になる程度。金魚はそういう水槽には適さないので飼いません。
金魚って水草食べちゃうんですよね。
小学校の時の金魚の水槽とかがイメージに残っているからだと思います。
私もそうでした。
濾過器が水槽の上についててジョボジョボ水を送り出している感じ。
ネイチャーアクアリウムだとほとんどの場合濾過器は水槽の下にタンクみたいな形で置かれていて、そこを介して水が循環しているので、音がほとんどしないんです。
それを初めて目の当たりにした時、自分の常識が覆されてびっくりしたものです。
細かい話はともかくとして、
そんなアクアリウムに興味を持っている人間が目の前に現れてしまうと、アクアリウムを嗜む人間は自ずと滾ってしまうんです(笑)。
アクアリウムは面白い。
何がってとにかく水槽を始める作業である“立ち上げ”が最も面白いから、
まさに最初からクライマックスなんです。
水槽の立ち上げ方は人それぞれですが、
ざっくりとですがこれで終了です。
その時の水槽っていうのは土が舞い上がって水は濁っているし、水草はくしゃくしゃ。これって大丈夫なの? って不安しかないです。
が、一晩待って次の日の朝み水槽をみると、水は透き通っていて水草は光に向かって
背伸びをしはじめていて、それはもう見違えるほどに綺麗になっているんです。
そこからも徐々に徐々に変化していって、水草が茂ってきて、生き物が増え…。
その変化がなんだか自分の手で新しい世界を作り上げているようで、毎日ワクワクしながら水槽を眺めている日々が続いていくんです。
そんな話を後輩にしながら、実は一番アクアリウム熱が上がっているのはプレゼンしている私と先輩という、まさにミイラ取りがミイラになっている状態。
早速今週末の休日出勤の合間に近所のアクアリウムショップに行こうという話で今日は収まりました。
実は今アクアリウムは開店休業中で、生体はコケ取り用のエビのみであとは自由気ままに伸びまくっている水草が入っているだけの到底人には見せられない状態。
一旦空っぽにして、新たに水槽を立ち上げる機会を伺っているんです。
水槽の立ち上げにはそれなりにお金がかかるんですよね。
カメラもそうですが、アクアリウムも実は非常に金銭感覚がおかしくなる趣味で、
効果があるんだかなんだかわからない機材に数万円使ってみたり、
水槽の飾り付けに入れる石や流木も結構高い上に、知らない人からすればそれはただの石ころや木の枝。それに万単位のお金をかけて、結構いい形の石や木の枝を見つけて「3000円」という値段を見ては「これめっちゃ安い!」みたいなことを言い出して、もう完全に頭おかしいですよね(笑)。ある意味究極の趣味…。
そんな業の深いアクアリウムに後輩を引き込もうとすることに若干の罪悪感を抱えながらも、週末久々に訪れるアクアリウムショップが今から楽しみでならないのでした。