これを見てもフィギュアはオタクの趣味とアナタは言えますか?
玄光社さんから先日リリースされた本「スカルプターズ01」です。
以下のリンクで中身がちょっと見られるので、気になった方はぜひ見てみてください。
「フィギュア」と聞いてみなさんはどういうものをイメージするでしょうか?
ホビー市場においてフィギュアの大半はアニメキャラクターをモチーフにしたいわゆる「美少女フィギュア」なので、それを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
この「スカルプターズ01」にはそういったアニメモチーフの美少女フィギュアは掲載しておらず、「シン・ゴジラ」でお馴染みの竹谷隆之さんや動物造形で知られる竹内しんぜんさんなど、私が携わっている雑誌でも活躍されている錚々たる凄腕原型師・造形師による、フィギュアというよりも「造形物」と言いたくなるような超ハイクオリティーな作品をズラリと掲載。
参考になるかはなんともいえないですが、制作風景も一部掲載されていて、あのすんごい造形物がどうやって生み出されているのか、その裏側の一端を垣間見ることもできます。
ホビーに精通していない人は、こんな世界があるのか! と素直に驚ける1冊に仕上がっています。
ここまで書いた内容だと、美少女フィギュアよりも高尚な造形作品が掲載されている面白い本だからオススメ…と誤解されそうなんですが、決して美少女フィギュアを否定しているわけではないんです。
2次元のキャラクターを2次元の要素を消すことなく破綻のない姿で立体物にしている美少女フィギュアはとてつもない技術で作られて、これももちろん造形物として本当にすごいんです。
ただやっぱり“オタクな趣味”という先入観によって、一般的な視点からは正当な評価をあまり得られていないし、得られづらいような気がします。
この本に載っているクリーチャー、リアルテイスト、芸術的なタッチの作品、そしてホビー市場を席巻している美少女フィギュア。いずれも同じフィギュアで「造形物」。
この本を通して美少女フィギュアの見方も少し変わればいいなと思っています。
しかしまあこういう本がうちではなく他社から出ることは結構、いや、かなり悔しい…。