にわかから始まる趣味のススメ

にわかに“面白かった”ことを写真とともにお届けしていきます。

悩ましくて奥深い「三脚」の話

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カメラ趣味を始めるとまず「三脚」でかなり悩みますよね? そうでもないですか??

 

今流行りのミラーレスなのかやっぱりプロっぽい一眼レフなのか、機動性を高めてコンデジ? センサーはやっぱりフルサイズ? 高いからAPS-C? 人とは違う方向性で選ぶならマイクロフォーサーズ? などなど、カメラ選びの時点で色々と悩みがあるものなんですけど、そんなこと三脚選びの前ではとっても瑣末なことなんですよ?

 

まあそれは言い過ぎにしても、カメラを少しかじり出すとカメラやレンズといった写真機本体のことよりも、その周辺機器の方に頭を悩ますことが多くなることは事実。

その最たるものが「三脚」なんですね。三脚って色々考えだすと決め手が見えない“永遠のテーマ”の一つなんです。

 

三脚って“要らないけど必要なもの”。だからこそ悩み深いジャンル。

そもそも三脚って持ってますか? 多分持ってない人がほとんどだと思います。

手ぶれ補正機能も優秀だし、シャッタースピードを稼ぐためにISO感度を上げても画質の劣化が目立たなくなりました。撮った写真をSNSなどでアップする場合にはスマホの小さい画面で見るのがほとんどなので画質の悪さもより気にならないですしね。最近では三脚を使っちゃダメみたいな公共施設も増えてきましたし。

 

それでも三脚が必要なシーンってあるんです。例えば星を撮るときはどんなに感度を上げようとも長時間露光しないと撮影できないので三脚は必須です。光軸を伸ばした絵作りなどシャッタースピードをあえて遅くしないと撮れないような写真を撮る場合もそうですね。

 

かつてよりも限定されたシーンでしか登場する機会がなくなった三脚ですが、だからこそよりシビアに吟味する必要も出てきてしまうんで、チョイスが非常に難しいんです。

 

三脚は“重くて軽いもの”“長くて短いもの”という矛盾が混在する機材。

三脚ってカメラを固定するための機材です。つまりブレが起こらない方がいいので重ければ重い方がいいわけです。でも重いと持ち運びできないですよね? なので、各社軽くて頑丈なカーボン製のものをリリースしていたりします。

 

ただ、カーボン自体は頑丈かもしれないですが重くはないので、かつて主流であったアルミ製の三脚に比べると振動などのブレに弱いんです。そのために重りを用意したりするんですけど、そんなことしていたらなんのために高いお金を払って軽くて頑丈なカーボン製三脚を買ったのかよくわかんないですよね(笑)。

 

余談ですが、重さでいうと三脚には「雲台」というカメラを搭載して色々と動かせる部分があるじゃないですか? 三脚部分はカーボン製で軽くしたりするくせに雲台は重たいまんまなんですよね。結果カーボン製なのにそこそこ重たいという…。

 

三脚には太い・細いもあったりします。太い方が安定感が良くなりますが、当然かさばります。細い方が持ち運びもスマートですが太いものに比べて安定感が悪くなりますし搭載できる機材も限られてきます。

 

 

あとは長さ。立ってファインダーを覗いて気に入った構図を見つけてそれを三脚を使って撮ろうと思ったとき、伸ばして自分の身長かそれ以上のものになる三脚の方がいいと思いませんか? そうした長いものを選ぶと単純に大きくなる…と思いきや、そうでもなくて思ったよりもコンパクトに仕上がっているものもあったりします。

 

でもやっぱり落とし穴はあるんです。コンパクトで長くなるものというのは段数を増やして伸ばす回数を多くしているので、伸縮行為がめちゃくちゃめんどくさいんです。なんなら低い構図でも伸ばさないといけなかったりするから手間ばかり。じゃあ伸ばす必要がないものを選ぶと当然その逆で…。

 

三脚って悩ましくてめんどい機材だとわかってきたんじゃないでしょうか?

 

僕も同じで、そしてこういうサイクルに入るんです。

三脚が欲しい→重い?(安い) 軽い?(高い)→長さは? 段数はどうする?→そもそも三脚いつ使うんだ?→一旦保留→でもやっぱり三脚が必要!→重い? 軽い?→長さは?→そもそも使うの?→保留→でも!…etc

 

これにチョイスする雲台とメーカーが加わってますます迷宮入り。

 

雲台は好みで別れるんでアレですけど、これも非常に悩ましいんです。いつか機会があれば。

メーカーは確実に良いものが欲しいとなればはっきり言ってジッツォ一択。それ以外は特殊なもの以外はどれも似たり寄ったりと言い切っても良いですね。

ジッツォはフランスの三脚メーカーです。今ではマンフロットの傘下になっているんですが、マンフロット名義の三脚は結構ヘボいのはなぜなんだろう。

 

良い三脚の目安として、脚を開脚・伸長させ雲台をのせる台を掴んで捻った時にねじれが少ないというのがあるんですけど、他のものがぐにゃぐにゃする中、ジッツォはカーボン製の細いものでもガッチリ。ちょっと感動します。

 

 

こうして紆余曲折あった中、僕が出した三脚の答えはコレ。

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ジッツオ アルミ製三脚3型4段(左)、ハスキー ショート3段(右)です。

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▲型番は忘れました。エレベーター無しの3型4段

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▲3つ分緩めて4段分伸ばすから4段

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▲このゴツイ部分を緩めると真ん中の支柱を上へと伸ばすことができます。ただし伸ばすのは最後の調整くらいで基本的には脚を伸ばして高さを決めます

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▲雲台はハスキー製。中古でコルク部分の色が変わっていますが使用上は全く問題なし

今ジッツォからアルミ製三脚はほとんど出ていないのでもちろん中古。各部硬いので調整しようと思って結局していません。

 

最初に買った三脚。部屋でのブツ撮りと星景写真のために買いました。やっぱり三脚はジッツォ、でもカーボンは高いしたまにとる星景写真でブレない方を重視したいと思ってアルミ製でオーソドックスな3型に。バイクに積載することと伸ばした時の長さを考えて4段をチョイスしました。

 

雲台は定評のあるハスキーの3WAYに。ジッツォの自由雲台を最初使っていたんですけど、自由雲台は構図が決まりづらくてダメでした。

 

三脚としては申し分無し。ただ、やっぱり重たいんですよ…。持ち運ぶのにかなり気合いが必要なので、手が届きやすい価格帯でもっと手軽に持ち出せるクオリティの高い三脚はないものかとチマチマ探しては先に書いたサイクルに陥っていました。

 

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▲現行でも売られているショート3段。かつてはセミショート3段という名前で売られていたとかなんとか

そんな中出会ったのがハスキーのショート3段。新古品という状態なのにも関わらず比較的安価で手にいれることができました。

 

ハスキーはジッツォと並び称されるほどの有名な三脚。写真学校で買わされたりもして、プロカメラマンで使っている人も多いです。

 

ジッツォ以外の三脚は微妙と言いましたけど、ハスキーもジッツォと勝るとも劣らない三脚で、ただローアングルが撮れないという最大の弱点があるんですね。撮る方法はあるみたいですけど逆さ付けにしたりと超面倒。

 

まあローアングルを撮る機会もそんなにないですし、そういうシーンがあるならその時はジッツォを持ち出せば良いだけの話。

 

ハスキーはマグネシウム合金だったかな? 長年変わらない剛性を持っておきながらアルミ製のジッツォに比べて遙かに軽い。ストラップが標準装備というのも便利です。

雲台が一体型なので分離型よりも剛性に期待が持てるところも良いですよね。雲台は変えられないけど、ハスキーの雲台が一番好きなので問題無し。かさばりますけどね。

 

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▲雲台のコルクも綺麗で新品なのが伺えるのでは? まあ受け取ったその日に落として角を凹ませ、鳥取ツーリングに同行させてズブ濡れにもなったんですが

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▲止めネジを緩めてレバーを回せば支柱が伸びるエレベーター式。ハスキーの三脚はこの方式を採用しています。止めネジを緩めると一気に下がってきて手を挟んで危ないというギミックもずっと変わらず残っています

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▲脚を開いて並べるとこんな感じ。ハスキーの方がより短く、段数は3段なので伸縮の手間も少ないです

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▲最大まで脚を伸ばすとこれだけの差ができて

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▲支柱まで伸ばすとこんな感じ。ハスキーの支柱がちょっと長めではあるもののジッツォには程遠い高さです

最大まで伸ばした写真で思い出したんですが、このジッツォの三脚を選んだのは脚だけを最大まで伸ばした時にカメラが目線にくるからだったんだなと。当時の僕って真面目だなぁ…(笑)。

なのに全部伸ばしてやっとやっと目線のハスキーショート3段が選べたのは、色々と経験して取捨選択できるようになったからなんでしょうね。

結局一つの機材で全てを賄うなんてことはできないんです。状況や使用用途に応じて用意しないといけないわけで、それは三脚のみならずカメラバッグやストラップなど多くのカメラ周辺機器・グッズにも言えると思います。

 

その中でも三脚は出番が少ないのでより悩ましいっていう話でした。

 

理想は常に三脚を取り付けた状態がいいんでしょうけど、そんなに写真撮影に寛容な世の中でもないですからね。三脚を使う際にはそこは使っていい場所なのか注意する必要があります。

 

長々と書きましたが、結局三脚いらね〜よって思っている人が大半だと思います。保険でふにゃふにゃの100均三脚を一応持っているなんて人も多いのでは? 

 

でも三脚ってブレないようにするためだけじゃなくて構図もきっちり決め込めるし、やっぱりカメラ撮影における必須道具と言っても過言ではないです。確実な性能が求められるからこそカメラ本体同様に性能にもこだわっておきたい機材だと思います。

 

あなたも自分だけの最高の1本、見つけてみませんか?

 

 

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