「Zfc」はNikonの、カメラ業界の希望になるのか?
今話題のカメラNikon Zfcについて。
SNSやyoutubeなどで色んな人がいろんなことを言っているのでもはや…って感じなんですけど、まだ発売されていない現時点におけるこのカメラについて、を昇華させて、発売後また何かあれば書こうかなと思っています。
www.nikon-image.com
Nikonは好きだし、唯一持っているのはDfで、メイン機はオリンパスOM-Dだけど、最初このZfcの噂が飛び出した時は「ついにやらかしてしまった…」という気持ちしかなかったし、嘘であってほしいと思っていました。
こういうレトロテイストって、声のでかいファンが最高最高と言う割に全然売れないってことが証明されて、Dfの後継機は出なかったし、PEN-Fの後継機は出ないどころか会社がなくなったわけじゃないですか。
にもかかわらず、これ出すの? マジ!? Zマウントの不振にやられて「レトロ最高〜」という“麻薬”に飛びついて、ついにカメラメーカー辞めることにしたのか…と絶望してました。
案の定「キター!」「APS? フルサイズなら買う!」「ボディが真鍮なら最高です」と言った夢物語を語る悪いNikonファンがウジャウジャと沸いていて、実物が披露された暁には「俺たちのほしいカメラはこれじゃない」「フルサイズじゃない」「シャッタースピードが1/8000じゃない」「真鍮じゃない」といつもの梯子外しが始まって、いよいよ息の根を止められるんだろう。
と思っていたら、どうも今回は様子がおかしいんですよね。
確かにFM2そっくりのレトロ教信者に媚びたカメラをしているんですけど、シルバーしかないし、革を張り替えて可愛くカスタマイズできたりと遊び心満載。昔を引きずった妙なこだわりは基本無視して、こんな成りさせておいて今のニーズに合わせたバリアングルを採用するとか、今のカメラユーザーに向けた作りをちゃんとしているんですよね。
プロモーションにもガチな人たちじゃなくて、表現としていまいちかもですけど割とゆるふわ? 今カメラを楽しんでいる人たちを起用しているところからも、そういった意図が見えました。
さらに関心したのが、キットレンズに採用した28mmF2.8がフルサイズ対応のものってこと。こういうイヤラシイ導き方はこれまでのNikonにはなかった気がします。
本当にユーザーの若返りを狙っているんだなと、起死回生のカメラとしての気迫を感じました。
値段も安いんですよね。半端にDfみたいな価格設定でやっていたら死んでいたところですが、レンズキットで15万円とか? まあカメラ初心者には安くはないんですけど、フィルムカメラを嗜む若者は、いつ動かなくなるかわからないコンパクトフィルムカメラに二桁万円出せるほどの財力と金銭感覚を持っているので許容範囲だと思います。20万超えてたらさすがに荷が重いだろうけど。
あと多分、センサーサイズや画素数にも強いこだわりはなさそう。かっこよければ買う! 多分ね。
レトロスタイルに批判的な意見を持つ人も少なくなくて、今いるユーザーに媚びた商品を出しても発展性がないんですよね。逆風にさらされているカメラ業界を好転させる事象には絶対につながらないんです。それはわかる。
でも今回のZfcって、明らかにレトロスタイルを利用して新規開拓に照準を定めているんですよ。
カメラは全然売れなくなっちゃったけど“撮影者”は過去最高に多いと言っていい現代においてカメラが求められているものとはなんなのか? その問いにNikonが導き出した一つの答えのような気がします。
とはいえ、また発売されてないですし最近の供給不足は大してあてにならないので(笑)、吉と出るか凶と出るかはまだまだ先の話。でも、画素数増加や同調シャッタースピードなどの機能面を追求した進化よりは未来に可能性がありそうな気がするのは僕だけでしょうか。
とにかくNikonには今の志を貫いてほしい。そのためにもブラックボディとかフルサイズ版とかは媚びずに出さないでいてほしい。多分、商売にならないっすよ。知らんけどw
※今回の記事とは関係ないですけど、一応カメラ関係のブログはちょこちょこ書いている人ということで最近の記事を貼り付けておきます。
pe110.hatenablog.com
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